聴潮閣は昭和４年(1929年)、浜脇海岸に“潮の音を聴く館”として高橋欽哉の邸宅として建てられました。

当時、別府政財界で活躍していた欽哉は、洋館の応接間や本館の大広間に多くの客人を招き、聴潮閣を邸宅としてだけではなく迎賓館としても活用していました。

60年後の平成元年(1989年)、山の手の別府市青山町に解体移築されました。

移築後は、レンタルスペース、カフェ、レストランとして運営されると共に、自主企画で文楽公演、音楽会や講演会、さまざまなアート展覧会や伝統工芸作品展などが催されました。

平成13年(2001年)には、国の登録有形文化財に認定されました。
その頃、「聴潮閣 高橋記念館」として一般公開。別府の最盛期の面影を残す建物を体感するべく、観光客や別府市民が訪れました。

平成25年(2013年)〜平成27年(2015年)、湯布院にあった姉妹館「由布院美術館」の閉館に伴い、所蔵品の佐藤溪作品を受け継ぐ形で「佐藤溪美術館」を館内に開館しました。

現在は、建物の保存を最優先するべく、一般公開はしていません。